Ole Wanscher 

オーレ・ヴァンシャー

1903 - 1985

コーア・クリントの生徒として1929年に王立美術大学を卒業し、1955年からはクリントの後を受けて家具科の教授として指導にあたった。美術史学者を父にもつ彼は、デザイナーとしてばかりではなく、常に家具の歴史的背景に興味を持ちヨーロッパやエジプトにしばしば研究旅行をし、本や論説、論文を発表した学者でもある。彼は特に18世紀のイギリス、エジプト、ギリシャ、中国の家具を愛し、それぞれの持つ美しい線や形を自分自身の作品に取り入れ、品格の高い作品を製作している。素材に関しては、ほとんどが自然素材であり、椅子張り地は、黒の表皮やホースヘアーの織り地を使い自然な色彩の調和を重用視し、格調高い完成度を示している。しかし、特殊な手の技術による高級な作品のみをデザインしただけではなく、機械加工を取り込んだ大衆に近い作品を、量産の可能なデザインで、実際に作り出した最初の一人でもある。

織田憲嗣氏著「デンマークの椅子」より引用

-  Production  -

カール・ハンセン社は機械加工に強いメーカーで、手仕事の要素が強いウェグナーのデザインをうまく量産化して成功しました。1908年の創業時は城や貴族の家のためのクラシック家具をつくっていましたが、1949年、多くの展示会で注目を集めはじめていたウェグナーのデザインの更なる可能性を見いだし、デザインを依頼したのが大きな転機となりました。代表作のYチェアをはじめ、木の構造を知り尽くしたウェグナーの作品にさまざまな技術力で対応し、ウェグナーのデザイン力を引き出しました。

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